
こんにちは、つつみ百貨店、更新担当の中西です。
さて今回は
つつみ百貨店のトピック~引き出物~
「引き出物」という言葉は、平安時代の貴族社会にさかのぼります。
当時、婚礼や祝宴の席で、主人が客人に対して馬などの「物」を庭先に“引き出して”贈ったことが始まりとされています。これが「引き出物」の語源です。
室町時代になると、武家社会では婚礼の宴で衣服や器物を贈る習慣が広まり、江戸時代には庶民にも広がっていきました。特に江戸期には「結婚式=地域や親族を巻き込む大きな行事」として、招待客全員に心を込めた品を渡す文化が定着しました。
つまり引き出物は単なる贈り物ではなく、「ご縁をいただいた感謝の証」として社会的意味を持ってきたのです。
引き出物には大きく3つの意味があります👇
感謝の気持ち:結婚式に参列してくれたことへのお礼。
幸せのおすそ分け:新郎新婦の喜びを分かち合う象徴。
末永いご縁の祈願:人と人との結びつきを大切にする心。
そのため、地域によっては「割れないもの」「長持ちするもの」など、縁起を担いだ贈り物が選ばれてきました。
冠婚葬祭用品店は、この引き出物文化の維持と発展に大きな役割を果たしてきました。
伝統的な陶器・漆器・タオルなどの実用品
菓子折りや紅白饅頭といった「食べてなくなる縁起物」
近年主流となっているカタログギフト
顧客の地域性・家族の要望・しきたりを考慮しながら、最適な引き出物を提案するのが冠婚葬祭用品店の強みです。
「引き出物は一世帯に一つか、一人ひとつか」「金額の目安はご祝儀の1/3程度」など、地域によって異なる風習があります。用品店は、豊富な経験をもとに正しい選び方や贈り方をアドバイスする役割を担っています。
特に地方では、冠婚葬祭用品店が「結婚のしきたり文化を守る拠点」として機能しています。結婚式の準備を通して、家族と地域をつなぐ橋渡し役にもなっているのです。
時代の移り変わりとともに、引き出物のスタイルも大きく変化しています。
カタログギフトの台頭
好きな品を選べるため、幅広い層に対応可能。
実用性重視
タオルや食器、キッチングッズなど「必ず使えるもの」が人気。
地域特産品
地元の銘菓や工芸品を取り入れる動きも増加。
持ち帰りやすさ
重たい品よりもコンパクトで持ち運びしやすいものへ。
さらに近年はオンライン化が進み、式場から直接配送する「引き出物宅配サービス」も注目されています。
結婚の引き出物は、時代とともに形を変えながらも「感謝とご縁を大切にする日本の心」を伝え続けています。
そしてその歴史の中で、冠婚葬祭用品店は「しきたりの知恵を伝える場」であり「最適な贈り物を提案する専門店」として、人々の人生の節目を支えてきました。
💍✨これからも引き出物は、新郎新婦とゲストをつなぐ大切な絆の象徴であり続けるでしょう。
冠婚葬祭用品店は、その文化を未来に受け継ぐ重要な役割を担っているのです。