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つつみ百貨店のトピック~お返し~

こんにちは、つつみ百貨店、更新担当の中西です。

 

さて今回は

つつみ百貨店のトピック~お返し~

 

初盆(新盆)やお盆の供物・御仏前をいただいたら、**感謝を形にする“お返し”**がマナー。地域差は大きいですが、共通の基本・のし書き・相場・品選び・スケジュールまで、仏事の現場でそのまま使える形でまとめました。


1. お返しの考え方

  • 対象:初盆に参列された方、供物・御仏前・お花をくださった方

  • タイミング

    • 当日返礼(会葬御礼)…来場者全員にその場で渡す“ささやかなお礼”

    • 後返し(香典返し・盆明け返礼)…金額に応じて個別発送(目安:盆明け〜2週間くらいまでに)

  • 金額相場

    • 供物・お花・御仏前への返礼…3分の1〜半返し

    • 香典返し一般相場…半返し(地域慣習に合わせ調整)

初盆は香典をいただくケースが多く、当日返礼+後返しの二段構えが基本です。


2. のし・表書き・水引

  • 水引:弔事は黒白または双銀(西日本は黄白も)。結びは結び切り

  • 表書き

    • 広く使える…「志」

    • 地域で多い…「粗供養」

    • 初盆明記…「新盆志」「初盆志」(地域により)

  • 名入れ:喪家(施主)の姓のみ、または**○○家**。フルネームや故人名は避けるのが一般的。

  • 外のし/内のし:店頭手渡しなら外のしが多め。配送時は内のしが無難。

  • 筆記:通常の墨でOK(薄墨は弔問側の書状で用いるのが通例)。


3. 品選びの基本方針

  • 食べ物・飲料:お茶・海苔・コーヒー・菓子・砂糖・油・調味料

  • 日用品:タオル、洗剤、石けん、ティッシュセット

  • カタログギフト:仏事専用タイプは表書き・挨拶状も整っていて無難

  • 避けがちな品:刃物(縁切りの連想)、生花の鉢(根付くの連想で地域により避ける)、派手な赤金装飾、強い香りの品、生もの(保存リスク)

近年はアレルギー表示・宗教配慮(ハラール等)、環境配慮(回収型包材・フェアトレード)も好印象。


4. 価格帯別の具体例

  • 当日返礼(¥1,000〜¥2,000台)

    • 個包装菓子セット/タオル1〜2枚/ドリップコーヒー詰合せ

  • 後返し(¥3,000〜¥5,000台:最も出番が多い)

    • お茶+海苔セット、油+調味料詰合せ、上質タオル、仏事カタログギフト(小〜中)

  • 厚志対応(¥10,000以上)

    • 中〜大サイズのカタログギフト、上等お茶詰合せ+海苔、今治タオル上級

メッセージカード同梱で“丁寧さ”が一段アップします。


5. スケジュール運用(逆算で迷わない)

  • 〜4週間前:名簿づくり(氏名・ご住所・金額・品候補)。表書き文言を地域の寺・親族長に確認。

  • 〜2週間前:当日返礼品を数量+10%上乗せで手配。のしテンプレを決定。

  • 当日:会葬御礼(挨拶状+小さな品)を受付横で配布。

  • 盆明け〜1週間:金額照合→後返しの品を発注・発送

  • 〜2週間:未達連絡の確認、特別分の手渡し、御礼状の残務。


6. 挨拶状/同梱カードの文例

当日返礼 同封カード

本日はご多用の中、故人○○の初盆にご参詣を賜り、誠にありがとうございました。
ささやかではございますが、御礼のしるしまでお納めください。

盆明け 後返しの送付状

謹啓 残暑の候、皆様にはご清祥のこととお慶び申し上げます。
先般は故人○○の初盆に際し、御仏前ならびにご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
つきましては心ばかりの品をお送りいたします。ご受納くだされば幸いに存じます。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。 謹白
令和○年○月 ○○家


7. 住所録・金額管理のコツ

  • 受付台帳:氏名/住所/金額/供物内容/返礼品候補/発送日/到着確認

  • ラベル管理:配送は内のし指定+挨拶状同梱を忘れずに。

  • 重複防止:夫婦・世帯の名義違いはまとめ先を事前確認。


8. よくある質問

Q. 何を表書きにするか迷う…
A. 迷ったら**「志」が万能。地域で「粗供養」が主流ならそちらに。初盆を明示したいなら「新盆志/初盆志」。

Q. 当日返礼だけで終えてもいい?
A. 少額ならOK。ただし厚志の方には後返しを。失礼に当たりません。

Q. のしは黒白?黄白?
A. 地域差。迷ったら購入店・寺院・親族に確認。黒白または双銀が全国的には多数派。

Q. タオルと食品、どっちが無難?
A. 迷ったら仏事カタログギフト。相手の嗜好・アレルギーを気にせず済みます。


9. 失敗しがちなNGと回避策

  • 金額アンマッチ:厚志に対して当日返礼だけ→後返し追加でフォロー

  • 表書きの誤記:事前に寺・親族長の確認を。迷ったら「志」固定

  • 到着遅延:お盆後は物流が詰みがち→1週間以内発送と到着確認コール

  • 強い香り・要冷蔵の生もの:保存・嗜好リスク→常温・万人向け


10. チェックリスト(保存版)

  • 名簿整備(住所・金額・供物内容)

  • 当日返礼品(数+10%)とのし文言確定

  • 受付台帳の運用(記入ルール共有)

  • 盆明けに金額照合→後返し手配

  • 挨拶状の文面校正・同梱確認

  • 配送は内のし指定/到着確認

  • 台帳に発送・到着・御礼完了を記録


まとめ

初盆のお返しは、相手の暮らしに無理なく届く“気遣い”が基本。
相場・のし・タイミングの三点を押さえ、当日返礼+後返しの二段構えにすれば、地域差があっても大きな失礼は避けられます。迷ったら「志」+仏事カタログでOK。丁寧な一言を添えて、きちんと気持ちをお届けしましょう。