
こんにちは、つつみ百貨店、更新担当の中西です。
さて今回は
つつみ百貨店のトピック~竹灯~
ということで、今回は竹灯の歴史的背景やその意味、現代の活用例について詳しく解説します。
大分県国東市。豊かな自然と歴史、仏教文化の香りが漂うこの地で、静かに受け継がれてきた伝統工芸があります。それが「薫竹灯籠(くんちくとうろう)」です。
夜の静けさの中に浮かび上がる竹灯籠の柔らかな光──それは、ただの照明ではありません。竹そのものが放つ温もりと香り、そして職人の手仕事による美しさが織り成す、心に響く一灯です。
薫竹灯籠が生まれるまでには、長い時間と繊細な技術が必要です。
まず、工房の近くにある竹林から、一本一本厳選した竹を切り出します。ただ切るだけではなく、自然の力を受けた最良の状態の竹を見極める目が問われます。
その竹はすぐに加工せず、一定期間、静かに寝かせて乾燥させます。竹に含まれる油分を抜くため、専用の窯で二度焼入れを行い、丁寧に燻していきます。
この工程では、温度調整が極めて重要。職人は、わずかな熱の変化にも神経を尖らせながら、十日以上の時間をかけてじっくりと仕上げていきます。
こうして完成した燻竹は、自然な光沢と香ばしい香りを宿し、**まるで生き物のような“生命力”**を感じさせる一本になります。
仕上げに行う「掘り」の工程では、独自に開発された治具を使い、一つ一つの模様を繊細に彫り上げていきます。その全てが手仕事であり、二つとして同じものはありません。
薫竹灯籠の魅力は、見た目の美しさや製法だけにとどまりません。完全オーダーメイドでの制作にも対応しており、お客様の想いを形にすることができます。
家紋を彫り込んだ慶事・仏事の灯籠
お誕生日や還暦・米寿など長寿のお祝いに、祝絵入りの灯籠
記念品や感謝の贈り物として、唯一無二の竹灯籠
手に取った瞬間、その香りと輝きから「特別な品」であることが伝わる薫竹灯籠。大切な方への贈り物として、あるいはご自身の心を癒す“ひと灯”として、幅広い場面でご利用いただけます。
薫竹灯籠は、国東の自然と文化、そして人の手と心が織り成す芸術です。その一灯に込められた温かさは、見る人の心を静かに照らし、忘れがたい記憶として残ります。
この美しい伝統が、次世代へ、そして世界へと受け継がれていくことを願いながら──